イチから考えるお金のこと
-株式投資・中級編⑤-
第25回のまねまねコラムは中級編として、お金を増やす段階での実践的な知識をまとめていきます。お金についての基礎を学びながら、人生の土台として必要最低限の蓄えができた後は、積極的にお金を増やすための行動・考えが大事になります。
前回までの学習をふまえて自らの投資スタンスを確認、銘柄選びの段階になりましたら資産株と成長株の大分類から、各セクター(業種)あるいは大型株と小型株の中分類を検討していきます。さらに個々の銘柄ごとに細分化される特徴・期待値(好業績期待、高配当期待、材料期待など)ごとに小分類を検討したら、次は資金配分および時間軸などをざっくりとイメージしていきます。
その際、おさらいになりますが第23回のまねまねコラム-■上昇相場と下落相場で異なる銘柄選択の基準-で述べましたように、市場環境の確認(上昇相場か下落相場か現在の位置確認)を欠かすことはできません。企業分析をして自分がどれだけ期待を寄せたとしても、そこにお金が集まってくる環境が整っていなければ、いつまでも芽が出ない状態が続き、やがては自らの期待も萎んでいってしまいます。最終的には自分勝手に失望し、その企業を遠ざけたくなる心理にかられるかもしれません。
そうならないためにも、投資タイミングも企業分析とあわせて検討していく必要があります。専らこの投資時期の見極めに特化しているのが、テクニカル分析を基に状況判断しながら売買を繰り返すトレーダーたちです。投機家とも呼ばれたりしますがこれは批判的な意味ではなく、事実として投資はタイミングが全てと言っても過言ではありません。
そこで、適切な投資タイミングを見極める上で大事なポイントを確認しておきたいと思います。
投資タイミングで最も大事なことはトレンド(相場の方向性)の見極め
まず、「トレンド」とは、株価の不規則な動きの中に見出せる方向性のことを指します。株価の変動は通常、上下にジグザグな波形を描きながら、連続する「山」と「谷」を形成します。この不規則な動きの「山」と「谷」が示す方向性のことを「トレンド」と言います。
これだけだと何を言っているのか分からないと思います。そこで相場のテクニカル分析における基本的な法則として定義が確立された『ダウ理論』に...
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