イチから考えるお金のこと
-株式投資・中級編④-

 第24回のまねまねコラムは中級編として、お金を増やす段階での実践的な知識をまとめていきます。お金についての基礎を学びながら、人生の土台として必要最低限の蓄えができた後は、積極的にお金を増やすための行動・考えが大事になります。

 株式投資で大事なことは、まず投資スタンスを決定することから始まります。資産をなるべくリスクに晒すことなく安定的に時間をかけて増やしていきたい、あるいはリスクを積極的に受け入れてでも倍々ゲームのように爆発的な資産増加を目指したい、各投資家によって銘柄選びのスタート地点も変わってきます。

 どちらが良いか悪いかではなく、資産状況や年齢、個人の性格や価値観などによって選択肢は様々で、結果的に資産増加が実現できれば正解です。しかし、自分自身がどういうタイプの投資家なのかを知るには多くの経験が必要です。株価が急上昇したり、暴落したりする中でも冷静にいられるか、ハラハラドキドキのスリルと興奮にのめり込む人もいるかもしれません。

 そこで、どういった投資スタンスであれ、銘柄ごとに異なる特徴を大まかに分類することを行い、銘柄の性質と自身の投資スタンスにミスマッチが無いかを確認することが大事になってくるのです。これは前回の最後に上昇相場と下落相場では銘柄選択の基準が異なることについて学んだこととつながってきます。

 むしろ、それがハッキリしていない状態で投資をしても、株式市場で資金の流れが目まぐるしく変わる環境の変化に対応できなかったり、投資途中で何を理由・目的に投資していたのか分からなくなってしまったりと不都合がいろいろと出てきてしまいます。そこで今回は資産株と成長株の2つに焦点を当てながら、それぞれの特徴についてみていきたいと思います。

「資産株」と「成長株」

 まず初めに、大まかな資産株(バリュー株)と成長株(グロース株)の見分け方について学んでいきましょう。

 「資産株」とは企業価値に比べて実際の株価が過少評価されている企業の株のことを言います。これを株式市場では割安な株と称して「バリュー株」とも呼ばれます。

 それに対し、「成長株」とは売上や利益が年々増加して、2桁以上の成長を継続している企業、あるいは、そういう期待が持てそうな株のことを指...

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