イチから考えるお金のこと
-初級編⑩-
第20回のまねまねコラムはお金について考え始める際、初級編⑩として具体的にどんなことから考えていくのが良いのか、初めに知っておくべきことは何なのかについて述べていこうと思います。
初級編はライフプラン(人生計画)と生活に身近なところでお金の問題が発生した場合の対処法を勉強するとともに、将来においてもあらかじめ資金計画を立てながら理想の人生に近づけていくために必須な知識をお伝えしています。
前回は投資への第一歩としてまず始めに生涯の資産運用計画を立てることに解説しました。ご自身のライフスタイルを大事にしながら、長期の目標を設定するとともに【時間】と【複利効果】を味方にすることについて述べました。
大事なことですので今一度ここで確認しておきますと、【資産増加=元本(原資)×金利(利回り)×時間】というのが資産を増やす上での基本原則になります。原資、利回り、時間がそれぞれ多ければ多いほど、資産増加が実現しやすいということになります。
人それぞれに状況は異なり、とくに年齢によって若年層は原資が少ない代わりに投資スキルを磨いて利回りアップ、そして時間を味方につけて複利効果を最大活用することが優位性となります。一方、シニア層は初期原資をそれなりに用意しやすい代わりに、リスクを抑えながら堅実な運用を心がけることが大事になってくるなど、投資の正解もまた人によって異なると言えます。
初級編の最後となる今回は実際に投資する前の最終準備として、とても重要な投資する環境について話しておきたいと思います。せっかく生涯の資産運用計画を立ててみても、周囲からの非難をうけて途中で挫折したり、家計に無理が生じて日常の生活に影響が出てしまっては、長く時間を味方につけた投資ライフは実現できません。
投資環境というのは、なにも著名なトレーダーのように机の上に何枚ものディスプレイを並べて刻一刻と変わるトレード画面を眺めるトレード専用デスクが必要なわけではなく、あなたの家庭や身近な関係性の中に投資を理解・応援してくれる味方を増やしておくことが大事なのです。投資で成否を分けるのは結局のところ、知識やスキルではなくメンタルの部分が大きいからです。
家族みんなで投資することについて理解し合う
例えば夫婦で家庭のお金に...
※続きを読むには無料会員登録が必要です。