イチから考えるお金のこと
-初級編⑦-
第17回のまねまねコラムはお金について考え始める際、初級編⑦として具体的にどんなことから考えていくのが良いのか、初めに知っておくべきことは何なのかについて述べていこうと思います。
初級編はライフプラン(人生計画)と生活に身近なところでお金の問題が発生した場合の対処法を勉強するとともに、将来においてもあらかじめ資金計画を立てながら理想の人生に近づけていくために必須な知識をお伝えしています。
前回は現代人にとって喫緊の課題として現実のものとなってきたインフレーション(物価の上昇およびお金の価値が実質的に目減りする)への対応策として、株式投資および他の金融商品などへの投資について選択肢を示すとともに注意点などを解説しました。
さらに、投資を検討し始めたときにまず初めに運用計画を立てることの重要性、リスクや怪しげな投資話には耳を貸さずに正しい投資知識を身につけていくことの大切さを確認しました。
今回は金融商品の中で多くの人が活用する投資信託について、運用の中身を理解するために株式だけでなく債券(国債や社債)などのしくみについても学んでおきたいと思います。とくに外国債券などが投資対象に含まれるものは為替の知識なども同時に必要となってきます。株式市場を取り巻くその他の資本市場についても興味対象を広げるようにしていくと視野が格段に広がります。
最近では円安が話題となり、海外資産(外国株式、外国債券、海外不動産)を保有している、あるいは新たな保有を検討される人も多くなっているかもしれませんが、国際情勢が不安定化している今、単純に国際分散投資というのではなく資本市場全体を見渡しながら、資産全体のバランスを自分自身で理解、考えるようにしていかなければなりません。
金融商品の理解に欠かせない“リスクプレミアム”
株式と債券の関係
債券とは国や企業などの発行体が、投資家から資金を借り入れるために発行する有価証券(借用証書)です。債券には満期が定められており、それまでの間投資家は発行体に対してお金を貸す代わりに利子を受け取ることができます。満期となる償還日には額面金額が投資家に払い戻されるしくみになっています。これを「償還」と言います。
投資家は満期まで保有することもできますし、途中売買すること...
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