イチから考えるお金のこと−入門編①
まねまねコラム#1はお金について考え始める際、入門編①として具体的にどんなことから考えていくのが良いのか、初めに知っておくべきことは何なのかについて述べていこうと思います。
日常の中で多くの人は働いて収入を得るとともに、衣・食・住だけでなく、趣味や他人との交際などに支出しながら生活を送っていることと思います。
また、今より少しでも豊かな生活を望み、収入を少しでも多く増やすためにスキルアップや自己啓発、貯蓄や投資などに励む方も多いことでしょう。
一般的に、ごく普通とよばれる生活をしていく上でもお金を介して様々な人やモノとつながり、お金を通して多くの問題が生まれたり、困っていることを解決したりしています。
誰しもがお金は生活に欠かせない存在であると理解しているはずですが、このお金との付き合い方についてはなぜか上手な人と下手な人とに分かれ、次第に大きな格差が生じてしまうのはなぜなのでしょうか?
人によって寿命はバラバラですが、時間は平等であることに変わりありません。しかし、仮に時代が変わっても豊かな人と貧しい人とに分かれ、一生の中で扱うお金の総額には大きな差が生まれるのが事実です。
日本は「一億総中流」と呼ばれ、諸外国と比べて貧富の格差が少ないと囃されたのも今は昔、1970年代の価値観でお金はとにかくたくさん勉強して良い大学、良い会社に就職して、一生懸命に働けばお金を稼ぐことができるといったことは幻想のものになっていると言えます。
事実、日本はその後の平成バブル崩壊以降、「失われた30年」と揶揄されながら大卒初任給および労働者の実質賃金の推移はずっと低迷を続けており、そもそも雇用においても正規・非正規で収入の安定性すら失われました。
その一方で税金や社会保障費は右肩上がりで増え続けているため、同じ労働をして得られる収入の中から実際に自由に使えるお金、可処分所得は減り続けている、つまり日本人はみな一律で貧しくなっているのが現状です。
だからこそ、この現実に少しでも抗うために収入を増やそう、あるいは節約を徹底しよう、将来のために貯蓄をしよう、収支を改善しながら将来的には働かなくても済むように豊かな老後を手に入れようと日々努力しているのだと思います。
単に日本人が置かれている現実と一般的な日常を切り取ってみただけでも、そこには「お金の問題」が多く存在していることが分かります。
そこから具体的に、賃金の多い少ないに始まり、日々の食費と水道・光熱費、週末のレジャー、友人や職場の同僚との交際費、毎月かかってくる住居費や通信費、あるいは美容代から服飾費、そして結婚や子育て、老後になっても医療費や介護費など・・・私たちの身近で「お金の問題」を挙げ始めたらキリがありません。
そしてこれら全てに税金がかかってきて、コロナ禍の今この瞬間において増税が盛んに議論されています。何やらめまいがしてきそうじゃありませんか?
そもそも「お金とは何なのか?」
お金について考え始めるには、まずこの根本的かつ本質的なところを知っておいた方が絶対に役立ちます。
とにかく収入を増やせばいいんだ!と考えて、むやみやたらにネット広告で喧伝されているような簡単に収入をアップする方法に飛びついてみたり、興味半分でいかがわしい投資話に乗っかってみたりすれば後悔するのは目にみえています。
場合によっては、それらに費やした自らの貴重な時間ばかりでなく大切なお金まで失うことになり、本末転倒になってしまいます。
まず、お金とは先ほど述べたような生活の中で起こり得る様々な問題(お腹が空いた、暑い・寒い、ストレス発散したい、病気になった)をいち早く解決する手段であるわけです。
食料一つとっても一から畑を耕して作るのではなく、誰かが生産してくれたものを手軽に手に入れられる利便性にお金を払い、暑さや寒さをしのぐために家賃や光熱費、服などにお金を使っています。
反対に、自分も労働する立場である場合には、他人が困っていることにモノやサービスを提供し、問題を解決してあげることでお金を手に入れているわけです。
この問題が大きいものであればあるほど、それを解決した時の見返りが大きいということになります。
例えば企業はその組織の中に多くの人が集まって、人間一人ではとても解決できない問題に取り組むことで、沢山の人々の問題を解決し、幸せにしてあげることができるため大きなお金が動いています。
つまり、お金をたくさん得るためには多くの人を幸せにできるモノやサービスを提供できる、価値を生み出せる側に回らないといけないということになります。
すなわち、社会の中で単純に与えられるのを待っているだけではなく、与える側にならないと一向に収入は増えていかないということが分かります。
まずは「お金を作り出すマインドを整える」ことから始めていくことが何よりも大事なことです。