イチから考えるお金のこと
-株式投資・中級編②-

第22回のまねまねコラムは中級編として、お金を増やす段階での実践的な知識をまとめていきます。お金についての基礎を学びながら人生の土台として必要最低限の蓄えができた後は、積極的にお金を増やすための行動・考えが大事になります。

前回は株式投資におけるファンダメンタル分析とテクニカル分析、2つのアプローチ法をもとにそれぞれの特徴や考え方の起点に違いがあることを明確にした上で、投資の知識やスキル向上を目指していくことの大切さを述べました。

投資はどのような形であってもリスクを伴うものですが、銀行預金など0.002%/年の低利回り商品とは比べものにならない圧倒的なリターンを生み出せる可能性があるのが醍醐味です。預金金利はいかに確実性があるとしても経済のインフレ率が+2%/年なのであれば実質的に目減りしている状況と変わりません。

では株式投資でこれを解決する場合、リスクを引き受ける上で自身の許容範囲はどこまでか、かつ再現性高くリターンが見込める投資を続けていくにはどうすればよいか、それぞれのコツを知ることが大事なポイントになります。

そこで、今回はファンダメンタル分析の基本的知識を学んでいく前に、株式投資の世界において初心者の方が陥りやすいワナ、注意点からまず解説していくことにしたいと思います。

良い企業とは?
—銘柄選びに対する誤解—

株式投資に欠かすことのできない要素の一つに銘柄選び、つまりどの企業に投資するべきかというのがあります。より良いパフォーマンスを求め、資金効率の向上を目指す投資家にとって、売買タイミングと並んで難しいのが『銘柄選び』と言えるでしょう。

投資を始めたばかりの人にとって最初の関門になるのが「良い企業」といかに出会えるかです。膨大な数の企業の中から自らの利益の源泉となってくれる企業を見つけることは、簡単なようで難しい作業です。なぜならば、世間一般に知られる「良い企業」と、投資の世界における「良い企業」とでは、そこに大きな認識のズレが生じてしまっているからです。

ファンダメンタル分析というのは、投資の世界における「良い企業」を探し出すためのモノサシみたいなものです。イメージとしては、現金<国債<株式<インデックス投資<アクティブ投資<個別銘柄という...

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