イチから考えるお金のこと
-株式投資・中級編-

第21回のまねまねコラムは中級編、お金を増やす段階での実践的な知識をまとめていきます。お金についての基礎を学びながら人生の土台として必要最低限の蓄えができた後は、積極的にお金を殖やす行動・考えが大事になります。

それまでの労働所得ではなく金融所得で収入を上乗せし、資産増加スピードをいかにアップすることができるかを考えていくことになります。これは自らが時間と労力を割くことで収入を得るのではなく、自分の代わりに資産に働いてもらい新たなお金を稼ぎ出してもらえるような仕組みづくりをしていくことです。

ここで求められる能力は、みなさんが高いハードルを感じてしまいがちな投資における専門知識というのではなく、さまざまな情報を得ながら取捨選択する判断力、そして決断力です。常に不確実性といったリスクを相手に正しい判断をし続ける冷静さと、時には慎重に、時には大胆に決断を下していく精神力が投資のパフォーマンスを左右します。

これは投資の世界は定量的で、数字が目まぐるしく変化しているのが常ですが、算数の勉強などと違って正解が一定ではありません。その時々の状況によって物事の捉え方が変わるだけでなく、世の中の常識とは真反対の結果や非合理的な動き、それらの不条理ともうまく付き合っていかなくてはなりません。

したがって、投資活動の中で学ぶ知識やスキル、得られた経験といったものはすべて、予見可能で見通しも良好といった局面はまず問題ないとして、もしそうではない状況に置かれた際に、ある瞬間、瞬間での正解を見つけるというより間違えないための判断力、そして揺るぎない決断を行う上での事前準備であると考えるのがよいでしょう。

そう、それはまるでスポーツ選手が本番で全力を出し切ることができるように日々鍛錬に励むことと一緒です。よって、勉強する目的は投資の世界でできるだけ長く複利効果を活かしながら資産増加させていくですから、まずはその基本・原理・原則の大事なポイントを押さえながら理解を深めていきましょう。

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