イチから考えるお金のこと
-初級編⑤-
第15回のまねまねコラムはお金について考え始める際、初級編⑤として具体的にどんなことから考えていくのが良いのか、初めに知っておくべきことは何なのかについて述べていこうと思います。
初級編はライフプラン(人生計画)と生活に身近なところでお金の問題が発生した場合の対処法を勉強するとともに、将来においてもあらかじめ資金計画を立てながら理想の人生に近づけていくために必須な知識をお伝えしています。
今回は人生の3大資金(教育資金、住宅資金、老後資金)の1つである住宅、不動産について考えることにします。人生の中でも不動産、住宅資金は金額も大きくなり、家計を左右する重要な検討材料になります。
戦後の核家族が増えていく中で人それぞれ価値観が多様化し、住宅を購入するか賃貸するかは各人のライフプランにおいても大きな関心事になっています。不動産をめぐっては売買契約、賃貸借契約いずれを選択しても人生の支出で多くを占める「高い買い物」であり、影響が長期間に及ぶ重要な決断ともなりますので、メリット・デメリットを慎重に検討していく必要があります。
不動産購入(マイホーム、不動産投資)について考える前に
不動産購入に際しては事前に考えなければならないことや具体的な手続きなどについても知っておかなければなりません。自分が希望する物件の条件や予算を決め、物件の下見をするにあたり媒介する不動産会社のことなどについてもよく調べる必要があります。
というのも、不動産業界は当事者同士の合意に基づく相対取引がメインで、売買契約も秘密裡に進められるという性質から、一般の人には見えづらいクローズドな世界といっても過言ではないでしょう。不動産取引は規制が緩くマネー・ロンダリングの温床ともされてきた実態からグレーな世界という印象をお持ちの方も少なくないかと思います。
実際のところ、不動産の世界では人脈が全てと言ってよいほど、不動産業界では優良物件ほど世の中に出回る前に契約が成立してしまい、一般人が目にする情報はいわば売れ残り物件が多かったりします。また、そうしたことを何も知らないで不動産購入の契約をすると、適正な相場より何割か上乗せされた価格で契約を成立させられたりといったことが日常茶飯事であることも注意しなくてはなりません。...
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