イチから考えるお金のこと
-初級編②-

第12回のまねまねコラムはお金について考え始める際、初級編②として具体的にどんなことから考えていくのが良いのか、初めに知っておくべきことは何なのかについて述べていこうと思います。

前回ではまず人生で迫られる選択のあれこれ、就職、結婚、出産、住宅購入、子供の独立、親の介護、退職などを予見可能なライフイベントとして考え、具体的なお金の問題として数字を見える化する作業が大事であることをお伝えしました。

その上で、現在の生活における家計の把握、場合によっては見直しを検討し、同時に将来の不安や起こり得るリスクについても備えておくための解決策を用意しておく必要性を述べました。そして現時点で問題を解決する手段としての十分な用意(資産)が無いのであれば、それが金融商品を活用する目的になることを解説しました。

実際に巷でも書籍やインターネット、セミナーなど身の回りのお金にまつわる情報は溢れ返っています。自分が描くライフプランをシミュレーションしながら、各種節約術や貯蓄のコツ、まさかの事態に備えるための生活防衛資金を確保することなども大切です。

ただし、世界の不確実性からもたらされる未曾有のインフレ危機によって家計負担増が目に見えて明らかとなっている現状、これまでの生活の延長線上での生活防衛には限界があります。しかも、これから大変な時期を迎えるのは国や企業も一緒で、これらに頼ることはできない時代を迎えていることにお気づきの方も多いことでしょう。

自立した人生を歩むためにお金に関する知識は必須であると言え、知識だけでなく実践していくためには金融商品のことをよく知っておく必要があるのです。今回は前回のリスクマネジメントで出てきた保険商品についてみていくことにしましょう。

金融商品で最も重要なことは目的に合っているか?
その最たるものが保険商品

まず初めに、人生の土台とも言える保険商品について改めてその特長をまとめながら、最適な保険選びのポイントについて解説していこうと思います。

諸外国と比べても公的保険が手厚いとされている日本ですが、おそらく日本人の大半は何らかの民間の生命保険にも加入済みであろうと思われます。日本の保険加入率は最新の調査で男性・女性ともに8割を上回っています。

▼8割以...

※続きを読むには無料会員登録が必要です。